高尿酸血症と健康について

〘高尿酸血症とは〙

・高尿酸血症は、尿酸の生成と排泄のバランスが崩れて血液中の尿酸の量が増えている状態のことです。

・高尿酸血症の原因は、生まれつきの体質であることの他に、肥満、食べ過ぎ、お酒の飲み過ぎなどがあります。

・高尿酸血症になると、痛風発作を起こしたり、腎臓の機能を低下させてしまいます。

・高尿酸血症の治療の第一歩は、生活習慣の改善です。

〘高尿酸血症治療のポイント〙

（ポイント❶）体重管理

（ポイント❷）プリン体に注意

（ポイント➌）野菜・果物を摂る

（ポイント❹）節酒

（ポイント❺）水分を摂る

（ポイント❻）運動

【ポイント❶体重管理】

・標準体重を目標にしましょう。

（標準体重（ｋｇ）＝身長（ｍ）×身長（ｍ）×２２）

・標準体重にする為には、適正な摂取エネルギー量を参考に食事を取ることが大切です。

適正エネルギー量の計算＝標準体重×身体活動量

（身体活動量）

・２５～２９＝軽い労作（デスクワークが多い職業）

・３０～３５＝普通の労作（立ち仕事が多い職業）

・２５～３０＝重い労作（力仕事が多い職業）

・適正エネルギー量を守るポイント

・１日３食、腹八分目を心がける

・よく噛んでゆっくり食べる

・肉類は油の少ない部位を選ぶ

・油を控えた調理方法を選ぶ

【ポイント❷プリン体に注意】

・プリン体を過剰に摂取すると、体内の尿酸が増加します。

・1日のプリン体摂取量を400ｍｇ以内に抑えましょう。

・ビール、肉、魚に含まれるプリン体は尿酸血を上昇さ痛風のリスクを高めます。

・プリン体を含む食品の摂り方

・肉類・魚類は1食当たり80ｇ程度とする。

・豚ロース（薄切り）3枚＝約80ｇ

・魚（切り身）1切れ＝約80ｇ

（ポイント➌）野菜・果物を摂る

・野菜類は十分にとりましょう。

・野菜摂取のポイント

・加熱してかさを減らす。

・汁物・スープに入れて具だくさんにす る。

・カット野菜や冷凍野菜、ミニトマトやレタスなど調理の手間がかからない野菜を利用する。

・有機酸を多く含む野菜・果物（ほうれん草、トマト、キウイフルーツ、オレンジ）は、尿のアルカリ化につながり、尿路結石の予防につながります。

（ポイント❹）節酒

・飲酒量が増えると尿酸値の上昇につながります。

・適量を守り、アルコールの種類にも注意しましょう。

・飲酒のポイント

・毎日飲まないようにする（休肝日を設ける）

・適度の飲酒は控え、飲酒時は水分を十分に摂る。

・空腹時や運動・大量発汗後は飲まない。

・おつまみは低エネルギーで、プリン体量の少ない大豆製品や野菜ものを選ぶ（冷奴、酢の物など）

・尿酸値に影響の少ない飲酒量

・ビール　1缶（500ｍｌ）

・日本酒　1合

・ウイスキー　60ｍｌ

・ワイン　グラス1杯

（ポイント❺）水分を摂る

・尿量を増やすことで尿酸の排泄を助けます。

・水分は1日2リットル以上の尿

量を保つよう十分な水分摂取が勧められています。

（慢性腎臓病の治療をしている場合は主治医の指示に従ってください)

・水分摂取のポイント

・果糖や砂糖を含む甘味飲料や果物ジュースは尿酸値の上昇や肥満につながるため水やお茶などの無糖飲料を選択する。

・少量（コップ半分から1杯）ずつ、1日7～8回程度を目安にこまめに水分を摂る

・脱水状態になると尿酸値が上がりやすいため、暑い時期や入浴後、運動時の脱水には気をつける。

（ポイント❻）運動

・尿酸値の改善には有酸素運動を少なくとも10分以上行い、1日合計30分～60分以上行うことが望ましいです。

・有酸素運動の例

・ウォーキング

・水中ウォーキング

・ジョギング

・サイクリング

・ヨガ

・エアロビクス

・主治医のメディカルチェックを受け適した運動を行うことも大切です

・詳しい情報は薬局にお越しの際にご相談ください。より詳しい資料をお渡しさせていただきます。